自然の中でのびのび暮らしたいけど、いきなり移住はちょっとハードルが高い…。
そんな方におすすめなのが、トレーラーハウスに“暮らすように泊まれる”体験。
「トレーテル市原牛久」で、移住の第一歩を踏み出してみませんか?
取材日 2025年5月29日/文 Akari Tada
住所 | 〒290-0225 千葉県市原市牛久568 |
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Webサイト | https://traitel.co.jp/ |
SNS | @treitel_2023 |
「トレーテル市原牛久」の宿泊棟はすべてトレーラーハウス。
いわゆるキャンピングカーとは違い、水道・電気などライフラインを通してあるため、住まいとしての快適さは通常の住宅とほぼ変わりません。
見た目はコンパクトですが、室内は意外と広々。ロフト付きのタイプもあり、エアコンやバスルーム、キッチンまで備わっています。何より、すべてが一棟貸しなので、小さなお子さん連れでも気兼ねなく過ごせるのが魅力です。
宿泊者は「思った以上に快適で驚いた」「普通に住めるレベル」と話すことも多く、これまでの“宿”のイメージを軽やかに裏切ってくれます。
元々はファミリーやカップル向けの利用を想定していたトレーテルですが、いざ開業してみると、訪れる人たちの目的は実にさまざまでした。たとえば、近隣の工業地帯に出張で訪れる工事関係者。五井方面のホテル不足もあり、トレーテルを「住まい」として数週間滞在するケースもあります。
また、ゴルフ客や観光客はもちろん、推し活のための“オフ会”や女子旅、学生グループの旅行など、グループ利用も多数。さらには、地元住民が遠方の親戚を迎えるために使ったり、イベント前後の拠点として使ったりと、本当に“自由な使い方”がされているのです。
もちろん、当日飛び込みでの宿泊も大歓迎。実際に「一度泊まったらまた来たくなる」とリピートする人が多いというのも納得です。
トレーテルを運営する原地利忠さんがトレーラーハウスに出会ったのは、女川町のトレーラーハウスホテル「エルファロ」に宿泊した時のこと。「このスタイルは市原にも合うのではないか」と直感したと言います。
実際に、2016年の熊本地震では50台ものトレーラーハウスが被災地に送られ、生活の場として活躍しました。そして2024年元旦に起きた能登半島地震でも、トレーテルに預けられていた2台が珠洲市に出動。2025年5月現在も作業員の宿舎として使われています。
こうした背景から、トレーテルは単なる宿泊施設ではなく「もしものときの備え」でもあります。全国でこうした施設が増えれば、いざという時にすぐに支援に駆けつけるネットワークが作れる。その思いを胸に、今も準備が進められています。
宿泊施設が地域にもたらす変化は、意外と大きいもの。トレーテルができたことで、小湊鉄道の時間を気にせず滞在できるようになり、地元の飲食店に足を運ぶ人も増えました。
宿泊者向けにデリバリーに対応してくれる飲食店もあり、地域とのつながりも強くなっています。また、トレーテルでは周辺の観光情報も積極的に発信。「どうしたらもっと長く滞在してもらえるか」を地元と一緒に考える体制ができつつあります。
牛久というローカルな土地に、“まちのサイズに合った宿泊施設”ができたこと。それ自体が、地域の魅力を一歩ずつ育てているのかもしれません。
そしてもうひとつの注目ポイントは、トレーテルが「トレーラーハウスの代理店」でもあること。宿泊で気に入った人が、実際に購入を検討するケースもあるそうです。
「古民家に住むのはちょっと不安だけど、土地はある」
「カフェやアトリエを開きたいけど、建物を建てるのは大変」
そんな人たちが、トレーラーハウスを住まいや仕事場として取り入れる動きが出てきています。
老後はのんびり暮らすために、趣味や仕事の“離れ”として、自宅の庭に置いて使う人も。トレーラーハウスは、今まさに「選べる暮らし方」の一つとして広がり始めています。
トレーテルの周辺には、市原ぞうの国や東京ドイツ村、1時間圏内でもマザー牧場や鴨川シーワールドなど、家族で楽しめるスポットが満載。
「土曜に遊んで、そのまま泊まって、翌日は別の施設へ」という“週末プチ旅行”が可能です。
この立地のよさと、滞在の快適さが両立することで、「ただの宿泊施設」ではなく「次の週末もまた来たくなる場所」に。
移住を考えていなかった人が、何度か通ううちに「ここに住めるかも」と思うようになる、そんな“入り口”にもなっています。
今後は“お試し移住”の仕組みづくりや、高滝地区での展開も構想中とのこと。移住希望者にとっては、継続的な関わりができる窓口としても注目の場所です。
今の仕事をやめずに移住を考えたい、週末だけ自然とふれあいたい、いずれは田舎に住みたい——。
そんな思いを持っている人にこそ、トレーテルの宿泊体験はぴったりです。
「住むように泊まれる場所」で、未来の暮らしを想像する。
その最初の一歩を、牛久の静かなまちで踏み出してみませんか?